murmur

つれづれなるままに。

推しのために一夜漬けで免許を取った話

本人確認のための身分証、皆さんはどれを持ち歩いていますか。

様々ありますが、私は写真付きの証明証となるとパスポートしか持っていなかった。

1番ポピュラーな免許証を私は取らずにいた。というのも、東京に住んでいると車の必要性やコストを考えるとなくても良いかなという感覚だったから。

 

ただそれが一変する事態が起こる。

ふぉ〜ゆ〜10周年コンサート初日が控えてる約1週間前のこと。

デジタルチケットになってからエラーが発生した時など本人確認をすることがある(ちょうど昨日の翔さんと相葉さんの件でドリボが大変だったようで…)と耳にしていた私は自身のパスポートを確認した。

 

……期限が切れている!!!!

 

年に1回は海外旅行をと考えてパスポートは常に更新していたのだが、このパンデミックで旅行ができず、知らず知らずのうちに期限が切れていた。

保険証でもいいかもしれないが、写真がないとダメと言われたらおしまいだ。

つまり、今の私に有効期限内の写真付き身分証がない。

コンサートまでは1週間、パスポートの更新は間に合わない。

マイナンバーカードは発行に1ヶ月かかる。さらに無理だ。

万が一エラーなどの事態が起こり、せっかく会場まで行って推しに会えないなんてことになったら……最悪だ。

詰んだ!と何か策はないかとネットの海を彷徨うとある記事が目に飛び込んできた。「即日で取れる免許がある」と書かれている。

藁にもすがる思いでその記事を見ると、小型特殊という免許があり、試験にさえ受かれば即日で発行できる代物とのこと。

普通自動車免許と同じく、写真付きの歴とした身分証となる。

私にはそれしかもう手段がない……

しかも試験は平日のみの実施ということで仕事との兼ね合いでコンサート前までに取得するには明日しか受けるチャンスがない。

試験は50問中45問と90%以上の正解が必要らしい。それでも手段はこれしか残っていない。

ヤルシカナイネ!!!!と自分に言い聞かせて、ひとまず試験を受ける時に必要な住民票の写しを取りに走った。

 

その時点で私にはもう半日も残されていない。

運転免許を取った経験がない人間が受かるのか不安ながら色々と調べると、小型特殊はフォークリフトや農業用車など特殊自動車の免許なのだが、原付とほぼ同じ問題が出されるとのこと。

そこでアプリを検索したところ無料の原付免許の問題集があった。

色々ある中で私が使ったのはこれ↓

原付免許試験問題集

原付免許試験問題集

  • Trips LLC
  • 教育
  • 無料

apps.apple.com

問題を見てみると、あれ?これは…と既視感があった。

 

実は私は成人してからの遅咲きジャニオタで、学生時代は週1でルミネtheよしもとや無限大ホールに通っていたほど今でもお笑いが大好きだ。

コロナ禍でYouTubeチャンネルを開設する芸人さんが増えていき、また、自分自身もステイホームで時間ができて色々な芸人さんのチャンネルを見るようになった。

その中で、この事態になる数日前に霜降り明星が免許クイズをやっていた。なんというタイミングだろう。

youtu.be

まあ〜〜斜に構えた問題が多いこと!と驚きながら見ていたおかげで、免許の試験はそういうもんだという視点から入って問題集に挑むことができ、最初から意外と正解を出すことができて霜降りに感謝。

また、車を運転していなくても助手席に乗っていればなんとなく分かることや、常識的に考えてこれは危ないだろ…という問題も出るので想像力があるとなおよし。

ただ、合格には90%以上の正解が求められる。とにかく時間がないから、あれこれ手を出すより集中して頭に詰め込んだ方が良いと考え、1つの問題集アプリだけをひたすら何度も解いた。

全般をざっくり覚えて試験演習問題に挑み、間違えたところを徹底的に正解するまで繰り返す。

アプリなら風呂でも布団の中でも学習できるのでとにかく一晩で詰め込めるだけ詰め込んだ。

 

そして試験当日の朝。予約は要らないので必要な物を持って直接試験場へ向かう。

試験は午前と午後と2回実施されるため、最悪午前がダメだったら午後にもう一度受けられる。

脳への糖分を得るために朝ごはんはおはぎを食べ、道中はアプリで問題を解きながらラムネを食べた。

まずは視力検査を受け、その後に試験料を払い、筆記試験会場へ。

会場は原付、仮免、小型特殊は1つの部屋にまとめられて座席で区分されていた。

小型特殊の受験は私だけで、試験官から「身分証明用?」と尋ねられたあたりどうやら本来の目的よりそのために取る人が多いようだ。

試験は30分間。20分ほどで解き終わり、残り10分は何度も見直して凡ミスのないように気をつけた。手応えは絶妙に受かるか受からないかのあたりかなという感じだった。

マークシートなので結果は10分ほどで出るからそのまま待機。試験官が戻ってきて合格者の番号を読み上げる。

試験官が「まずは原付の方から…」と前置きをして合格者の読み上げをしていると私の番号が呼ばれる。

あれ?と思っていたら「あ、小特はお一人だったので原付の人とまとめました。合格です」

と、不意打ちで合格通知を受けた。

なんと一夜漬けの一発で受かった。我ながら驚きつつ、そのまま交付料を支払って免許用の写真撮影。

試験料と交付料合計で4000円行かない値段が手頃なのもありがたい。(ただし一発で受からなかったらまた試験料かかる)

さほど混んでいないから1時間ほどで免許証発行されるとのことで、会場にある食堂で昼食に食べたラーメンは合格通知を受けたからかすごく美味かった。

そして私は免許を手に入れた。朝8時に会場入りして、12時には交付された。

これで心置きなく胸を張ってコンサートへ行けると安堵しつつ、午前中で全て終えられたので午後は出勤して仕事ができた。

 

事前に身分証の有効期限を確認しておくのが大前提ですが、もし万が一、私のようなことがあったらこんな手もあるということを紹介してみた。

推しのために免許を取るという我ながら珍しい体験ができたので、これだから人生は面白い。

 

そして何より、推しの力は偉大だ。推しよ、これからも健やかに。

youtu.be